スラム化してゆく

今、自分は、
 
若いとも老けたとも言えない中途半端な年頃ではあるけれど、
 
働き盛りであることには間違いない。
 
幸いにして身体に不自由もなく、精神も健全な状態だと思っている(自称)。
 
今年は日本の各地で活動させて貰ってはいるけれど、初めていく場所も多く、それによって知る事も多い。
 
 
 
最近の信条でよく口にする言葉がある。
 
「必然」
 
必要とされるからそこにある、そして淘汰されるべくして起こる事なんだ、と。
 
当たり前ではあるけれど人とは不思議な生きもので、頭ではそうだと思っても考えてしまったりする。
 
 
 
段々と冬の寒さも本格的になり、今日も路上は寒かった。
 
活動を終えて片付けている時に、白髪の老人がしゃがみ込んでいるのに気がつく。
 
通りがあまりに寒い事と、老人とは対照的な生命力に溢れる若者が多かった事と、老人にはなんとなく品があった事、自分から声をかけてしまった。
 
呑み過ぎたのか、と聞く。
泊まる所を探している、と言う。
 
今日、自分は200kmを移動してその通りにやってきた。
数言かわした老人は歩き出したが、片付けの10分程で10m程の所でしゃがんでいた。
その横で酔った若者がビルのシャッターをがんがんと打ち鳴らし警察官が集まってくる。
 
老人の姿が消えるまで自分はその場を離れられなかった。
 
 
 
クリスマス、自分の大好きなクリスマス、温かさを感じてきたクリスマス。
 
クリスマスとは厳しい冬の訪れでもあるのだ。
 
知らない日本がそこにはあった。いや、本当は忘れていただけなのかもしれない。
 

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